夏休みの宿題におすすめ!伝統工芸を体感してみよう

今年の夏休みはお子様とどのように過ごされますか?

1か月ちょっとある長い夏休みを

親子でどう過ごすか、悩みを抱える親御さんも多いはずです。

せっかくの長期休暇、お子様には色々な体験をさせてあげたいもの。

そして、その体験が自由研究にも繋がったら

なおありがたいですよね。

今回は、以前子供と夏休み中にいってきた

ワークショップについてご紹介させていただきます。

 

日本の伝統工芸界の現状


今の時代、日本の伝統工芸品存続の危機ともいえる状況。

 

昔から受け継がれてきた素晴らしい知識や技術も

跡継ぎがいなければ、その情報を知っている人すらいなくなる。

 

伝統工芸品は、材料費ももちろんかかりますが

一つ一つ時間をかけて色々な技術を駆使して完成するものなので

量産出来るものではありません。

 

ですので、現状、職人になりたい!習いたい!と思う若者がいても

生活していけるだけの報酬が実質得られないのがほとんど。

さらには、教える側の職人ですら年金をもらい

ギリギリで生活しているような方も・・・。

 

そんな現状ではありますが、実際、伝統工芸品を手に取ってみると

本当に美しく素晴らしい手仕事を見ることができます。

 

これは、浅草文庫の文庫革でできた長財布と名刺入れ。

私の私物ですが、伝統工芸の手描き友禅。

革に手描きで二十色の色付けされているから

世界にたった一つ、唯一無二のもの。

 

伝統工芸品は本当に美しいのです。

日本にはこんなにも繊細で細やかな技術が残っているということを

子供たちにもぜひ知っていてほしいですよね。

 

金唐革紙って何?


金唐革紙(きんからかわし、Japanese leather paper)

金唐紙(きんからかみ)とも言われて、日本の伝統工芸品の一つです。

和紙に金属箔(金・銀・錫など)をはって

綺麗な彫りを施された版木にあててブラシでたたき

凹凸模様を和紙に打ち出していったものに

カラフルな色を塗っていき、一つ一つ手作業で制作する高級壁紙。

なかでも、東京都台東区にある旧岩崎邸庭園(きゅういわさきていていえん)では

この金唐革紙を使用した豪華な壁紙が使われていて、

国の重要文化財の一部として実際に見ることができます。

 

以前、友人と観に行った際にとても素晴らしく

調べてみると、金唐紙を体験できる子供向けワークショップが

抽選で行われているということだったので

早速申し込んでみました。

 

結果は・・・

 

 

「当選!!」

 

もってるな~私。

 

その年のわが子の自由研究にぴったりでしたので

一緒に参加することにしました!

 

本当は自分でも体験してみたかったのですが

子供向けしかなかったので仕方ないですね。

 

金唐紙ワークショップへ参加してみた


上野駅で降りて不忍池方面へ地図を頼りに歩いていくと

旧岩崎邸(三菱財閥岩崎家の茅町本邸だった建物)と

その庭園に到着です!

 

 

なかではボランティアガイドさんによって

色々な説明を受けながら重要文化財を堪能することができます。

写真不可でしたので画像が無いのが残念ですが

柱から階段、金唐革紙の壁紙まで

とにかく素晴らしく細やかな昔の人の手仕事を

感じることができました。

 

そしていよいよ、庭園で開催されているワークショップ会場へ。

 

金唐紙について、現在職人として活動されている方から

直々に説明を聞かせていただきワークショップスタート。

 

①綺麗な模様が掘られた板に、錫箔を張った和紙を下面にくるようにして

 テープで固定します。 

 

②金唐紙専用のブラシで、髪全体に返金的にたたきつけて

 板の模様を和紙に浮き出していきます。(写真左上)

 完成したものが右上の写真。

 

③天然のワニスを刷毛で全体的に塗り、金色いろに仕上げていきます。

 (乾いたら塗ってを3回ほど繰り返しました)

 

④完成したら(完成品は右下写真)ワークショップではここまでなので

 持ち帰って彩色を施します。

⑤アクリル絵の具で、好きな色に塗っていき完成!

 

真夏の暑い中、蚊に刺されつつ子供と頑張りましたので

そのあとは、邸内にある喫茶で一息を。

 

最後のまとめ


戦時中、この素晴らしい技術の価値をわからなかった敵国は

この壁紙を塗りつぶしてしまったというお話も聞きました。

異国にとってはただの壁紙・・・とても悲しいことですよね。

 

それでも、版木が発見され再現する人が現れ復元できたといっても

ごくわずかな人数でつないでいる状況。

本当にもったいない。

 

今はちょっとお金を出せば安価で便利なものはすぐに手に入ります。

でもこれからの子供たちには、壊れたら買えばいい!ではなく

価値あるものを大切に使っていくことがエコにもなるし

自分たちの未来のためであるということにも

気づいていってほしいと思います。

 

歳と共に親と一緒に出掛けてくれる機会も少なくなってきてしまうけど

一緒に過ごせる時間を大切に、色々な体験をさせて

将来自分がどの道に進んでいくのか、

そこを考えたときに色々な選択肢を選べるようになってほしいなと

思っています。

 

参考サイトはこちら!

<金唐革紙を継承している後藤仁公式ホームページ>

<旧岩崎邸庭園/公園行こう!>

<金唐革紙友の会>

 

この記事が気に入ったら
フォローしよう

最新情報をお届けします

Twitterでフォローしよう

おすすめの記事