人は、成長していく中で色々な経験をかさねて
無意識のうちに「こうあるべき」
「言われたとおりにやらないといけない」などと
一般常識的な枠に無意識で囚われてしまっています。
でも、人それぞれ性格が違うように
同じやり方でも合う人もいれば合わない人もいる。
固まった思考の「枠」をちょっと外してみることで
実は全く違った発見があるんです!
今回はそんなお話を。
「自由」になるって難しい・・・
私のパステルアート講座にくる生徒さんたち。
そのほとんどの方は
色も配置も見本通りに真似したいという方。
基本的には、見本の絵はもちろん持参していくのですが
授業をしていく中で
「色や配置も
自由にアレンジしていただいていいんですよ。」
とお伝えしています。
ですが・・・
初めてのことをするときって
やっぱり綺麗に仕上げられるようになりたいですよね。
ですので、まったく同じようにやってみることは
勿論おすすめのやり方。
真似をしていったほうが
「成功」まで最短で無駄なく行けるのですから。
ですが、見本と同じようにやろうと思っても
人それぞれ指の力加減や動かし方は必ず違うので
たとえ同じ色を使ったとしても
見本通りにしあげるのは至難の業。
そして次に出てくる言葉は・・・
「同じようにやってみても
先生みたいにはやっぱりできないです・・・」
でもね!!
だったら、もう直感的に選んだ色にしてみるなど
自由に色を入れていたたほうが
その人の個性が前面に出てきて
とても素敵な作品に仕上がるはずなんです。
子供の頃から、学校の先生や親などから
「〇〇は△△のやり方でやってみましょう!」
「〇〇することが常識ですよね」
言われたとおり
セオリー通りにならないと
「どうしてあなたは言うことが聞けないの!!」
「〇〇するなんておかしいよ。」
みんなと違うことをすると、否定されたり
下手したら怒られてしまう。
だから無意識のうちに
いわゆる一般常識?とされる「枠」のなかに
思考が囚われてしまうんです。
思考の「枠」を外すと起きることとは?
先日の授業の際
とある生徒さんがご自宅で描いたパステル画を
見せてくださいました。
夏の果物♪ 「スイカ」と「桃」
このまま筆で言葉を添えたら
とても素敵な思いのこもった
暑中見舞い葉書になりますよね。
実は・・・
よく見ていただくとわかると思いますが
私がお伝えしている技法とは違う技法を使って
描かれているんです!
私の授業では、限られた時間内で1枚の絵を完成させて
お持ち帰りいただくためと
どなたでも簡単、綺麗に仕上がるようにと
テンプレートを使った技法を取り入れています。
これが
「絵心なくても安心!
あっという間に素敵に描けるパステルアート」
の秘密なんですよね。
ですが、テンプレートも慣れてきた生徒さんには
ご自身で一から作っていただくのが理想なのですが
そこがなかなか皆さん難しい部分だったりもするのです。
こちらの生徒さんもそうだったんですよね。
綺麗に描くためのテンプレート作りが難しかったそう。
ではその時、どうしたのか?
「直接下絵を描いてから
色塗りのように中をパステルで塗っていこう!」
こう思いついたそうなんです。
そうなんです!
勿論フリーハンドでこうやって描くのも
パステルアートの技法のひとつ。
「教わった通りのやり方」という枠に囚われていたら
この描き方、この優しい雰囲気の絵は
誕生しなかったんですよね。
テンプレート作りが苦手だったからこそ
「だったらどうする?」
の発想が生まれたんです!!
テンプレートを使って描くものとはまた違った
柔らかなラインが温かい素敵な作品になりました。
最後に
私が
「決まりはないので
色も配置も自由にアレンジしてくださいね~」
とお伝えしている理由。
それは・・・
「一番自分らしさを表現できて
心地いいことを知っているから。」
せっかく自分の為にと時間を作って
講座に足を運んでくださったのですから
他のレッスンでは体験できないような
「発見」や「驚き」や「心地よさ」など
何か一つでもちゃんとお持ち帰りいただきたいんです。
ですから
「お手本通りそっくりに真似する」のもアリだし
「お好きなやり方で自由に描くことを楽しんでいただく」のもアリ。
これからも、パステルアートを通して
沢山の色で遊んで
楽しい時間を過ごしていただけたら嬉しいです。
「枠」を外して「だったらどうする?」をやってみる!!
今までにない発見が
きっと見つかるはずですよ♪